FAST FACT〈20〉がん患者における非糖尿病性低血糖

2018.03.15

野里洵子
(東京医科歯科大学医学部附属病院腫瘍センター)
三宅 智
(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
臨床腫瘍学分野)


糖尿病を有さない患者における低血糖として,悪性腫瘍の進行に伴う低血糖(tumor-induced hypoglycemia;腫瘍性低血糖)に遭遇することがある。低血糖の症状・所見としてはWhippleの3徴(空腹時の意識消失発作,発作時血糖が50㎎/dL以下,ブドウ糖投与による症状改善)が知られており,そのほかにめまい,ふらつき,冷汗,動悸,振戦,せん妄(意識障害),痙れんなどがみられる。特に早朝や午後遅くに生じることが多い。

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