住谷 昌彦,阿部 博昭,東 賢志,横島 弥栄子,土田 陸平
東京大学医学部附属病院 緩和ケア診療部/麻酔科・痛みセンター
ナルデメジンは末梢性μオピオイド受容体拮抗薬(peripheral-acting mu-opioid receptor antagonist: PAMORA)に分類されるオピオイド誘発性便秘症(OIC)治療薬で,オピオイド受容体への特異的拮抗薬作用をもつオピオイド骨格に,血液─脳脊髄関門を通過しないように設計された側鎖をもつ化学構造(図1)を有することで,末梢組織中のオピオイド受容体だけを阻害する。