榊原 千秋
訪問看護ステーションややのいえ
在宅療養されている患者の排便を整えることは,体調や本人のQOLに大きく影響する。そのため排便周期を整えて気持ちよく排便できるように支援することが求められる。要介護者の場合は,介護力や介護環境によって排便ケア方法の選択に個人差があるため,本人の状況だけでなく,介護者の排便ケアに対する抵抗感の有無や介護負担に配慮すること,排便ケアの環境を整えることが重要である。介護者の排便ケアへの抵抗感からあらかじめ排便日を決めて訪問看護師が座薬や浣腸,摘便で出している例も多い。排便の自立は,気持ちよく排便できることにつながるため,できる限り自立したセルフケアができるように支援する。