谷向 仁*1,3,伊達泰彦*2,3,嶋田和貴*2,3,恒藤 暁*1,3
*1 京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻
*2 京都大学大学院医学研究科 臨床腫瘍薬理学・緩和医療学講座
*3 京都大学医学部附属病院 緩和ケアセンター/緩和医療科
現在,医療機関では,緩和ケアチーム,感染対策チーム,栄養サポートチーム,精神科リエゾンチームなどさまざまな医療チームが存在している。このうち緩和ケアチームは,がん対策基本法が成立して以後,がん診療連携拠点病院をはじめとして多くの医療機関で結成され活動している。緩和ケアチームは,身体症状担当医,精神症状担当医,看護師,薬剤師などによる多職種で構成されるチームであるが,各専門領域のスペシャリストを集めるだけでは,必ずしも機能的にチームワークを発揮できるチームが結成されているとはいえない。むしろチーム結成後,チームをどのように育てていくかが大切な作業といえる。