私は,仏教寺院の家庭に生まれ,9歳で得度し仏門に入りました。毎年お盆には,祖父のすぐ後ろについて檀家回りを手伝い「かわいい小僧さんね」と言われお布施もいただいたりしていました。中高時代は,祖父が住職をしていた京都の日蓮宗本山妙覚寺で小僧をしながらカトリックの学校に通学。
高校生時代に進路を決める頃に,日野原重明先生や柏木哲夫先生が書かれたターミナルケア関連の本に出会います。そこで,現代日本では,生老病死の苦しみを扱う場は残念ながらお寺にはなく,その大部分は病院の中にあること,そして,望ましい終末期や死のあり方を研究する医療分野は,まだ発展途上であることを知りました。恩師と仰ぐ日野原先生をはじめ大勢の先生方のご指導のもと,緩和ケア医を目指し今に至ります。
仕事人の楽屋裏 23
関根龍一
2018.09.15
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