中山康子
なの花訪問看護ステーション 仙台
「この患者さんにどうしてあげたらよいのだろうか」「この患者さんと家族の対応はこれでよいのだろうか」─緩和ケア領域で働く際,ふと立ち止まることがある。
緩和ケアにおける私たちの役割は,患者・家族のQOLの改善である。緩和ケアにおけるQOLは生活の質の改善,ひいては患者・家族の人生の質も視野に入れるが,私は患者・家族の人生の質は当人たちが自ら取り組んでいくものと考えている。ただし,生活の質は症状緩和をはじめ日常生活の支援など,多くの場合,専門職のアプローチが必要である。