緩和ケアを選択したきっかけ
大阪大学医学部附属病院の薬剤師になり,最初の担当病棟が整形外科でした。整形外科病棟は,リウマチや,変形性関節症の手術目的の患者さんが主ですが,がんの患者さんも多くおられました。患者さんと接してみて,痛みを訴える方が多いこと,薬で病気が治らないことに驚きました。
そこで,鎮痛薬やその他の症状緩和の薬,副作用について,患者さん1人ひとりと向き合う中で,実際の症状や対応策について学びました。「薬を飲んで効果が現れるのが何時間後だから,何時にもう1回訪室して効果と副作用を確認する」「何日後に採血を依頼する」といったことを毎日繰り返しました。