認知症疾患を合併しているがん患者に対応する医療従事者では,さまざまな場面─患者が,がんの診断を受ける時,治療を行う時,予後の告知を行う時など─において,「果たして患者は説明内容などを理解することができているのか」「どのような気持ちでいるのか」「対応はどのようにあるべきなのか」などということについて,多くの考えを巡らせることもあるのではないだろうか。
本稿では,このような認知症を合併しているがん患者の体験を理解しながら,患者の体験に寄り添うケアについて考えてみたい。
認知症のあるがん患者の緩和ケア
がん緩和ケアに応用できる認知症患者の体験の理解
2015.09.01
この記事の続きは、下記書籍からお読みいただけます。