医療ソーシャルワークでは,何よりクライエントである患者・家族の主体性を重視する。彼らが病いにどのように向き合い,傷つき,対処しようとしているのかを知り,1 人ひとりの取り組みにおける生活課題について,患者を取り巻く環境にあるさまざまな社会制度を活用して支援するのが,医療ソーシャルワーク実践の特徴の1つであるといえる。
本稿では,YA 世代が活用できるさまざまな社会制度の中でも特に,医療費助成や福祉制度などといった社会保障制度を示し,その利用方法などについてまとめることを目的とする。その際に,患者・家族がそうした制度的資源をいかに活用しうるかについても,極力触れながら論を進めたい。
若年成人がん患者の緩和ケア─現場で知っておくべきYA世代の特徴と治療・ケア
若年成人がん患者が利用できる社会保障制度─緩和ケアの臨床家が知っておくと,患者の治療・ケアに役立つこと
2015.11.15
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