2013 年に,日本においてフェンタニルクエン酸塩(以下,フェンタニル)の口腔粘膜吸収性剤が2 種類発売され,これらは即効性オピオイド薬(ROO;rapid onset opioid)と表現される。ほぼ同時に発売されたことから,各施設においてはどちらを採用するかで検討が重ねられている。
なぜ,検討が重ねられるかについては,両剤はほぼ同じ効果が得られるのに対して,製剤学的特徴や薬物動態が異なることから,一部の患者にとっては有利・不利があることも一因であると考える。
本稿では,製剤学的,あるいは体内動態などの差異と,筆者の少ない経験について述べる。
口腔粘膜吸収性フェンタニルについてのQ&A
アブストラル®舌下錠とイーフェンバッカル錠,どちらを使う?
2015.01.15
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