精神科作業療法と臨床推論
◆編集 早坂友成
精神科における良質な臨床推論のための情報収集と解釈だけでなく,限られた情報から信頼性の高い推論を導き出すプロセスについて解説。第1章では,代表的な精神疾患に対する臨床推論の重要事項や留意事項について解説。
内容は心身症状の推論にとどまらず,社会生活能力の回復に関する推論も網羅。第2章では,精神科や人の社会生活において重要な事項に焦点を当て,それらを解釈するためのプロセスやコツを具体的に解説。第3章では,第1章と第2章を概観し,精神科における臨床推論の重要性をまとめ,作業療法プロセスにおける臨床推論の活用について提言。
精神科作業療法と臨床推論
序文 早坂友成 003
第1章 各精神疾患の作業療法と臨床推論
1.統合失調症 森元隆文/白鳥慶司/上村苑子/横山和樹 008
2.うつ病 星野藍子/川村匡史/小井美波 016
3.双極性障害 河埜康二郎/中澤彩織/船津琴美/田中佐千恵 022
4.不安症 杉村直哉/猿爪優輝/武井勇樹 029
5.強迫症 岸 雪枝/松永寿人 037
6.摂食障害 長島 泉 045
7.依存症 佐藤嘉孝/宮田友樹/知念成美/小砂哲太郎 052
8.神経発達症─ASD,ADHDを中心に 水野 健/川畑 啓 059
9.パーソナリティ障害 南 庄一郎/高岡 崇/佐々木宏典 065
10.認知症 黒川喬介/山野井萌子/宮富涼太 073
第2章 社会生活と臨床推論
1.ひきこもり 真下いずみ/山下祐司/松元雄太 080
2.自殺 織田靖史/林 良太/岸 雪枝/今元佑輔 086
3.家族 朝倉起己 091
4.入院 佐々木 剛/横山 剛 096
5.就学(不登校) 照井林陽/小砂哲太郎/山野井 悠 102
6.就労 横山 素 108
7.復職 佐藤俊之/小林陽香 113
8.社会資源 川村明代 119
9.LGBTQ 松本武士/池谷政直/稲葉瑛美 124
10.服薬支援 岡田宏基 129
第3章 精神科作業療法と臨床推論とは
精神科作業療法と臨床推論が重視される理由 早坂友成 136
次号予告 142