熱。
◆企画担当
森 雅紀(聖隷三方原病院 緩和ケアチーム)
高橋 美賀子(聖路加国際病院)
◆ゲストエディター
森岡 慎一郎(国立国際医療研究センター 国際感染症センター)
本特集では,主に進行期~終末期がん患者に発熱を認めた際の対応として,現場の実情を勘案しながらエビデンスやガイドラインをどのように目の前の患者に当てはめていくかを考えます。まず総論として,熱の疫学的特徴や評価方法,感染症以外の腫瘍熱に関して解説します。次に各論として,抗菌薬のアップデートと皮下投与の有効性・安全性,現場で悩むことの多い抗菌薬治療の中止判断やその思考プロセス,治療困難な感染症に対する緩和,熱への看護ケアを扱います。
目 次
〔特 集〕
熱。
特集にあたって 森 雅紀・高橋美賀子・森岡慎一郎
緩和ケアと発熱
緩和セッティングでの発熱 森岡慎一郎・森 雅紀
熱の評価:感染症or not 小田切拓也
抗菌薬の使い方と感染
抗菌薬up to date 森 信好
皮下投与できる抗菌薬 三橋達郎・森岡慎一郎
抗菌薬の開始と中止の意思決定について 倉井華子
治らない(と思う)感染の緩和 東端孝博・長岡広香
発熱に対する治療とケア
熱のケア 榊原直喜
「本人は食べたい」誤嚥性肺炎,絶食すべき? 西 智弘
胆管炎を繰り返すときの絶食 寺林 徹
コルチコステロイドの出番─進行がん患者の発熱に対して 山口 崇
死亡直前期の下がらない発熱に対するアプローチの考え方・実践方法 結城 緑・小杉和博
緩和ケアにおける薬剤耐性菌と感染管理 高山義浩526 末梢点滴ラインの入れ替え 雨宮哲郎・伊東直哉
連載 FAST FACT 30
リドカイン 高田慎也
落としてはいけないKey Article 30
どのオピオイドがいいのか?リアルワールドでの比較 森田達也
緩和ケア口伝─現場で広がるコツと御法度 30
●地域でグリーフサポートを行うためのネットワークづくりに関する課題 横山聖美
●外来で安全にメサドンスイッチングを行うためのコツ 木内大佑
●低用量メサドンをほかのオピオイドへ上乗せする意義 池垣淳一
ホスピス緩和ケアの日々 9
病棟と在宅の違いを知るということ─ホームとアウェイ 相河明規
えびでんす・あれんじ・な~しんぐ(EAN)─実践力を上げる工夫 19
認知症および認知機能の低下した高齢がん患者の疼痛ケア 櫻庭奈美
のぞいてみよう!国際学会最前線 19
チャンスをつかんで海外へ行ってみよう! 石木寛人
仕事人の楽屋裏 30
梅澤志乃