バーンアウトを乗り越える
バーンアウト(燃え尽き)しないように、やりがいをもって緩和ケアを続けていくには、どのような工夫があるのだろうか。緩和ケアにおける「バーンアウト」とその対策について特集を組み、さまざまな角度から理解を深めるため、バーンアウトについての一般的な知識の整理し、緩和ケアの現場で何が起こっているのかを振り返る。
目次
特集:バーンアウトを乗り越える
特集にあたって 森 雅紀/矢野和美
Outline
バーンアウト(燃え尽き症候群)とは 久保真人
Detail
1 緩和ケアの現場とバーンアウト 栗原幸江
2 緩和ケア若手のバーンアウト─どのようなアンメットニーズに注意するとよいか 野里洵子/森 雅紀
3 緩和ケア医を志す若手医師のバーンアウトと心理的苦痛 松本禎久
4 医療職者のバーンアウトを防ぐためのサポート 久保真人
5 労働研究からみた「よりよいケア」と「よりよい働き方」 西川真規子
6 セルフ・コンパッション 朴 順禮
7 各施設での組織的な取り組み 柏木秀行
8 各施設での組織的な取り組み─マインドフルネスとコンパッションによる燃え尽き低減プログラム:MaHALOプログラム 藤澤大介/朴 順禮
Column 私の工夫
1 在宅で30年緩和ケアを実践するための工夫 平原優美
2 バーンアウト対策はつながりを取り戻すことから 竹之内沙弥香
3 バーンアウトを予防するために 西 智弘
特別寄稿
アメリカにおける緩和ケア─マサチューセッツ総合病院より 樋口雅也
連載
落としてはいけないKey Article
抗精神病薬はせん妄の改善に寄与するか─国内の多施設前向き観察研究 前田一石/森田達也
FAST FACT
心的外傷後成長(Posttraumatic Growth:PTG) 清水 研
ホスピス緩和ケアの日々
喀血 hemoptysisしました・・・ 相河明規,他
えびでんす・あれんじ・な~しんぐ(EAN)─実践力を上げる工夫
原発不明がん─不確実性へのケア 石田京子
書評
◆「生と死」 の21世紀宣言 Part8─「 美しい死」 のための医療と宗教の道しるべ◆
死生観を育むことは,この世に生を享けた人としての務めでありさまざまな専門領域の“道しるべ”となる 藤腹明子