第I部 先進・先端治療から補完代替医療までの全体像
進行がん患者の「どこでもやっているわけではない治療」の希望
森田達也・鈴木 梢 002
第II部 おもに医療機関で受けられる非標準治療
II-1 医療機関で受けられる非標準治療 西 智弘 008
II-2 重粒子線治療/陽子線治療 和田 仁 018
II-3 ゲノム医療/プレシジョンメディシン 砂川 優・中島貴子 022
II-4 サイバーナイフ 宮崎紳一郎 030
II-5 腹膜播種に対する包括的治療 米村 豊 036
II-6 丸山ワクチン:その概要と作用機序 高橋秀実 042
II-7 ニボルマブ・イピリムマブ+免疫療法 阿部吉伸 048
II-8 個々の適量による化学療法/がん休眠療法 高橋 豊 054
II-9 未承認薬を含めた抗がん剤治療 今村貴樹 058
II-10 血管内治療 堀 信一 062
II-11 ゲルソン療法 星野仁彦 066
II-12 高濃度ビタミンC点滴療法 松村浩道 074
第III部 補完代替医療
III-1 補完代替医療について 大野 智 078
III-2 医療用漢方製剤
がん支持療法における役割 元雄良治 085
III-3 がん漢方医療
保険外診療による統合医療的側面からの実践 福田一典 088
III-4 がん統合医療 織田 聡 092
III-5 セラピューティック・タッチ 大西和子 098
III-6 鍼灸 小内 愛,他 103
III-7 ヨガ 岡 孝和 106
III-8 運動療法 大野 綾 110
III-9 作業療法―多発性骨髄腫の再発するなかで自宅退院となった症例から 米山太朗・生田宗博 116
III-10 緩和ケアの音楽療法の専門性について―患者と家族の言葉にならない想いを受け止め,チームケアにつなげていく 新倉晶子 122
III-11 アロマセラピー/アロママッサージ 前澤美代子 128
III-12 マインドフルネス―緩和ケアにおける位置づけ 阿部晃子・藤澤大介 132
III-13 ドッグセラピー 家田秀明 136
III-14 健康食品 大野 智 141
第IV部 コメンタリー
「○○医療ってどうですか?」と聞かれて,患者・家族と相談できるようになるために
IV-1 緩和ケア医の立場から 新城拓也 152
IV-2 緩和ケア外来・在宅緩和ケア医の立場から 萬田緑平 157
IV-3 看護師の立場から 海津未希子 162
IV-4 心理士の立場から 栗原幸江 166
※編集委員会は,本書に取り上げた治療法のすべてについて,その効果や安全性を保証するものではありません。取り上げている医療は,治験など厳密な枠組みで実施されるものから,いわゆる効果の示されていないものまでが含まれています。序文や総論にも述べましたように,本書の目的としては,個々の治療の是非を論じるのではなく,「どこでもやっているわけでもない治療」について読者が考えをめぐらすことによって,患者・家族のサポートの手立てになるよう願うものです。