長い入院生活や療養生活の支援の中で語られた、病いを生きる人たちの思いや本音は、深刻になりかねないもの。そんな心のうちを、まろやかに、堅苦しくなく茶話(さわ)談義のように語れるのが、冠難辛句。直接自分の気持ちを伝えるには重すぎることや、うまく伝えきれないことも、冠難辛句の力を借りれば堅苦しくなく表現できる。医療の対象としてではなく身近な人として寄り添ってきた著者が、小気味良い言葉の数々を1冊にまとめた。
最初の章では全句を載せ、次の章では句に関するエピソードを交えて句を解説、最後の章では詩歌療法や冠句の技法を説明するという構成。
ゆとりある心を持って、自分の気持ちをそのまま表したくなる冠難辛句の世界へ、リハビリテーションに関わるセラピストを招待。
サラリと(序に代えて)
冠難辛句・全句
冠難辛句・読む
こころの病い
統合失調症
恋煩い(その一)
恋煩い(その二)
新年を
初恋?
小さなこと(その一)
小さなこと(その二)
自立支援
働きたい
患者さま
老いの恋
認知症(その一)「ボケの花」
認知症(その二)「認知症」
ひきこもり(その一)
ひきこもり(その二)
まぼろしの
作業療法
介護する(その一)
介護する(その二)
なんでやねん
朝日さす
妄想と
ほんまやて
治りますか?
この病い
保護室の
鉄格子
病むことを
ホームヘルパー
伝わらない
精神科医
生きてきた
技法
キラリ(あとがきに代えて)