緩和ケアの身体的・精神的・心理社会的・スピリチュアルな痛み・苦悩に寄り添い、支えていくにはさまざまな人々、専門的な人々の力を必要とする。その際にチームアプローチは、1人の患者・家族のいろいろなニーズに対応するために必要不可欠である。多種多様な専門家、あるいはインフォーマルな人々が、それぞれ専門的な立場で互いに連携して、ケアに参加することによってなしえる。その身体的な苦痛緩和は医師、看護師による医療、看護に重要な役割があるが、今回は医師・看護師以外のメンバーでホスピス緩和ケアを支える人たちに焦点を当てて取り上げた。
本白書では17の専門家・サポーターの中から執筆者にお願いして、その役割や現状、展望などを記した。また、データでみる日本の緩和ケアの現状、緩和ケア関連の資料も最新のものを収録した。わが国におけるホスピス緩和ケアの年報(Annual Report)、あるいは年鑑(Year Book)という役割を担いつつある。
序 文 志真泰夫
第 I 部 ホスピス緩和ケアを支える専門家・サポーター
1.ホスピス緩和ケアを支えるさまざまな人たち 末永和之
2.薬剤師 縄田修一
3.理学療法士 林 邦男
4.作業療法士 目良幸子,他
5.言語聴覚士 安藤牧子
6.臨床心理士 小池眞規子
7.医療ソーシャルワーカー 田村里子
8.音楽療法士 新倉晶子
9.園芸療法士 澤田みどり,他
10.アロマセラピスト 山下真理
11.チャプレン 沼野尚美
12.ビハーラと仏教者 谷山洋三
13.アニマルセラピスト 大日向潔
14.チャイルド・ライフ・スペシャリスト 村瀬有紀子
15.ボランティア 吉村規男
16.歯科医師 大野友久
17.管理栄養士 山邊志都子
18.介護支援専門員 田中嘉章
第 II 部 統計と解説
1.データでみる日本の緩和ケアの現状 宮下光令,他
2.緩和ケア関連の資料