「老後はアフリカで過ごすと決めていた。エイズ孤児たちの成長を見守り、エイズ患者さんと農業をし、時々、お産の介助をする。こんな生活をしたいと思っている」(「老後はアフリカで」より)
40年来アフリカと関わり続けてきた著者が、ついにアフリカを本拠地とする決意をする。なぜに、アフリカはこうも著者を惹きつけるのか、そのすべてが本書に詰められている。心からの笑いがあり、悲しみを感じ、感動をいだくようないのちの重さに対する根源的交流がそこにはある。医療の原点ともいえるものがあり、人間として、助産師として、看護師としての役割が待っているのである。
『これは本当のアフリカのお話です-大好きで、いとおしいあなたへ』とともに、閉塞感に燃えつきそうになりそうな医療スタッフの心を支える珠玉のエッセー。
はじめに
第1部 アフリカでの日々と希望
1. 内戦下の日常生活
2. 彼らが生きていた証
3. 平和だったころ
4. 幸せな光景
5. 農業しかない
6. ようこそ、いらっしゃいました
7. 笑い飛ばして生きる
第2部 こころは常にアフリカと共に
8. 住めば都
9. 気球に乗せたかった子どもたち
10. エボラ出血熱
11. アンドレ・ジイドの『コンゴ紀行』
12. ザイール縦断の旅2656キロ
13. 老後はアフリカで
第3部 忘れられない人たち
14. この子がいるから
15. アフリカン・ドリーム
16. シスター・マリアに会いに行く旅
17. コンドルは飛んで行く
18. これが象ですか
19. アフリカの土
第4部 夢を追い求めて
20. あんぱんまん
21. サハラ砂漠への夢
22. マニキュア
23. 猫の話
24. 1992年
25. 僕は猫のトムです
26. カフェの話
27. 支えられて20年
おわりに