監修:藤沢市内科医会
著:姫野秀朗
藤沢市内科医会の循環器研究会が、1971年に設立されてから、その臨床の知を1冊にまとめた。数多い症例から臨床に特に有用な10例にしぼり、掲載した。教科書的でない内容からは現場が身近に感じられ、気づきが得られるであろう。心臓ペースメーカ治療、肺高血圧症、二次性心筋疾患についても書かれている。また、図表を多用し、適度に挿入された「寄り道」「コラム」は、現場でのレクチャー感が漂っている。
第1回 苦労した拡張型心筋症による重症心不全―エビデンスの先にある経験値治療…………1
寄り道 「心臓を下にして寝ると苦しい」理由
寄り道 交感神経系発達の必要性
コラム 手技の指導体制について/手技は見て覚えるのか視て覚えるのか
第2回 冠攣縮性狭心症について―歴史に学ぶ…………16
寄り道 アルコールと冠攣縮
第3回 忘れられない二次性心筋疾患―原因検索は大切…………24
寄り道 もう1つの信じがたい映像
第4回 食事から終末期医療を考える―最期まで口から食べられることを目指して…………36
寄り道 ペースメーカ症候群
コラム 腸内細菌の力/「平均寿命」と「平均余命」の見方
第5回 心臓ペースメーカ治療について―健康寿命をのばすためにできること…………46
寄り道 ペースメーカ埋め込みは左胸部か右胸部か?
第6回 肺高血圧症を知る―まずは疑うことから始めよう…………60
寄り道 診療時の気遣い
第7回 肺血栓塞栓症のこと―忘れられない症例…………72
寄り道 Lp(a)の別の側面
第8回 冠動脈インターベンション―エビデンスは移ろう…………82
第9回 狭心症いろいろ―循環器科医の仕事とは…………90
コラム ガイドワイヤーは血管内皮を傷つける
第 10回 高血圧症を考える―日本人間ドック学会の提案から思ったこと…………101
寄り道 夏の暑い日の「塩」
コラム 共存という生き方・考え方
本文のカラー図…………108